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飲食店の評価制度②定性評価:定性評価項目でスタッフのやる気を引き出す方法

飲食店の評価制度②定性評価:定性評価項目でスタッフのやる気を引き出す方法|飲食店コンサルティングのスリーウェルマネジメント

皆さんこんにちは!飲食店コンサルティング会社スリーウェルマネジメント代表の三ツ井です。

前回のブログでは、飲食店の評価制度①定量評価:評価項目の設定と運用のポイントについてお話をさせて頂きました。

前回のブログはこちらからご覧ください。

今回のYouTubeはこちらから!| 飲食店コンサルティングのスリーウェルマネジメント

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今回も、地方都市で大型和食店などを経営している佐々木社長の会社で実際に評価制度をゼロから作った構築事例をベースにお話ししていきます。

飲食店評価制度のポイント② プロセス=定性評価項目

定性評価とは、結果を出すために必要となる行動のことです。
飲食店の場合は、経営理念(行動指針)、Q S Cチェック、K P I(重要業績評価指標)、仕事のスキルなどの「プロセス」が対象となります。

佐々木社長「定性評価の経営理念に関してですが、当社の経営理念は 〝食を通じて豊かな時間を創造し、地域とスタッフの未来を創る〟と少し抽象的ですので、実際にこれができているかどうかを評価するのは難しいかと思いますが、どうしたらよいでしょうか?」

三ツ井「その通りですね。経営理念は評価が難しいので、評価の際には経営理念を実現するために必要となる行動である『行動指針』をチェック項目として利用することをおすすめしています。」

【佐々木社長の会社の行動指針】
1.いつも機嫌よく笑顔でお客様と仲間に挨拶をする
2.プロである誇りを持ち、常に清潔感のある身だしなみを意識し実行する
3.お客様に感動していただくための技術を磨く勉強をし続ける
4.自ら目標を設定し、目標達成に向けた努力をする
5.仲間や部下に対して、常に理念で語る癖を身につける

 

飲食店の評価制度②定性評価:定性評価項目でスタッフのやる気を引き出す方法

佐々木社長「確かに行動指針であれば、評価しやすいですね。その他の定性項目に関してはどうしたらよいですか?」

以下、飲食店の定性評価で重要な「QSC」「KPI」「スキル」について、詳しく説明していきます。

◇◆QSCについて◆◇

QSC(Quality:クオリティ、Service:サービス、Cleanliness:クレンリネス)という言葉自体は皆さん聞いたことがあるかと思います。このQSCを評価制度に盛り込むためには、お店が求めるQSCレベルを具体的な項目にしたQSCチェックシートを作成し、定期的(毎月、隔月、四半期)にマネージャー等が臨店してチェックを行ないます。

なお、QSCチェック項目を定める際には、店舗のスタッフに集まってもらい、皆でお店のあるべき姿を議論しながら策定していくことをおすすめしています。こうすることで、QSCチェックに対する意識と納得性の向上が期待できます。

【QSCチェックシート】は、こちらからダウンロード出来ますので、ぜひご活用ください。

飲食店の評価制度②定性評価:定性評価項目でスタッフのやる気を引き出す方法

◇◆KPIについて◆◇

KPIとは「Key Performance Indicator」の略で、日本語では「重要業績評価指標」といいます。お店や会社の目標を達成するために実行するべき、具体的な行動が適切に実施されているかを数値化して評価するものです。
K P Iの重要性をわかりやすく説明すると、次のようなことです。
例えば社長がお店の売上をアップさせたいと思ったときに、店長に対して精神論で「売上をあげろ!」と怒鳴っても、多くの店長は売上アップに向けた具体的な行動を起こすことができません。
こうした社長からの精神論的な指示で売上をあげられるような、いわゆる「スーパー店長」は、今まで日本全国の数多くの店長を見てきた私が思うに、1 0 0人に1人くらいではないでしょうか。この1 0 0人に1人の逸材を皆さんの会社で採用できる可能性はどれくらいあるでしょうか?これからどんどん人材不足が加速していく飲食業界において、こうした人材を採用し続ける「逸材特化型採用」は極めて困難です。

自ら考え行動して売上をあげられるような「逸材人材」の採用に頼るだけではなく、お店の売上をあげるための行動をしっかり因数分解したうえでKPI化し、そのKPI項目を日々指導・管理していくことで若いスタッフや新人スタッフを逸材人材に育てていく仕組みを構築することが大切なのです。

佐々木社長「三ツ井さん、うちの会社の場合はどのようなKPIを設定するのがよいでしょうか?」

三ツ井「今、各店舗で一所懸命に取り組んでいるお店のLⅠNE公式アカウントのお友達獲得率(月間新規獲得数÷月間来客数)をKPIとして設定するのはいかがでしょうか?」

佐々木社長「確かにそれはよいかもしれませんね。今までLⅠNE公式アカウントのお友達獲得はずっとやってきていましたが、特に目標設定や評価はやってきていませんでした」

なお、KPI項目は設定したらずっと同じでなくてはいけないということではありません。例えば、佐々木社長のお店で設定したLⅠNE公式アカウントのお友達獲得率ですが、ある程度獲得が進んでいくと、既存のお客様の入会率が増えていくため、新規入会率が減少する傾向があります。

こうなったときは、また新たなKPIを設定すればいいのです。評価制度項目などを通じて普段からKPIを追いかける癖をつけておくことで、店舗の状況や全社的な重点項目など、そのときに応じて自由にKPIを変更することが可能になります。

自社のKPI策定に使える【KPI設定シート】は、こちらからダウンロードできますので、自社ならではのKPIを設定してみてください。

飲食店の評価制度②定性評価:定性評価項目でスタッフのやる気を引き出す方法

◇◆スキルについて◆◇

スキルとは、その名の通り、仕事をするうえでのスキルです。具体的には、役職に応じてあるべき姿や仕事の内容を明記した「スキルチェックシート(役職期待シート)」を作成し、個別にチェックを行なっていきます。

佐々木社長「確かに個人のスキルチェックを行なっていくのはとても良いと思いますが、チェック項目はどうやってつくるのがよいですか?」

三ツ井「Q S Cチェックと同様に、スキルチェックシートもスタッフの皆さんへのヒアリングをしたうえで作成していきます。ただ一点重要なのは、スキルチェックシート作成時には、お店の各部門の優秀なスタッフの意見を多数取り入れることです」

このスキルチェックシートの具体的な作り方に関しては、次回のブログで解説していきます。

 

なお、今回のブログは下記YouTubeでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!

本ブログが少しでも飲食店経営者の皆様のご参考になれば幸いです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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