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飲食店の評価制度①定量評価:評価項目の設定と運用のポイント

飲食店の評価制度①定量評価:評価項目の設定と運用のポイント|飲食店コンサルティングのスリーウェルマネジメント

皆さんこんにちは!飲食店コンサルティング会社スリーウェルマネジメント代表の三ツ井です。

前回のブログでは、評価制度は①定量評価②定性評価③定量・定性評価割合の3要素でできているについてお話をさせて頂きました。

前回のブログはこちらからご覧ください。

今回のYouTubeはこちらから!| 飲食店コンサルティングのスリーウェルマネジメント

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今回も、地方都市で大型和食店などを経営している佐々木社長の会社で実際に評価制度をゼロから作った構築事例をベースにお話ししていきます。

飲食店評価制度のポイント① 結果=定量評価項目

定量評価とは、数値化できるデータを材料として行なう評価です。
飲食店であれば、売上、原価、人件費、営業利益などの「結果」を示します。これら数値目標の達成状況を評価することになります。

佐々木社長「三ツ井さん、数値目標の達成は対予算にするべきなのか、対前年比にするべきなのか、どうしたらよいでしょうか?」

三ツ井「よくいただくご質問ですが、数値目標達成に関しては対予算にするべきです。さらに各店舗の予算(目標)については、各店長にも考えてもらうことが重要です。自ら担当店舗の予算を考えることで予算達成に対する主体性が生まれるのと同時に、評価に対しての納得性も高まります。自分が関与していない予算で評価されると、どうしても評価に対する納得性が下がってしまいます」

佐々木社長「確かにそうですね。ちょうど再来月が決算なので、来期の予算に関しては、各店長に考えてもらうことにします。

その際ですが、予算はどこまで組むのがよいでしょうか?営業利益まで予算にするべきでしょうか?」

これもよくいただくご質問です。各店長による予算編成に慣れている会社でしたら、営業利益予算まで策定し、「利益」に対する意識を高めていくという考え方もあるかもしれませんが、営業利益予算を組むためには、販売費及び一般管理費、つまりすべての勘定科目の過去の実績等を分析したうえで予算策定を行なわなければならず、かなり大変な作業になります。

また、減価償却費や家賃など、店長の管理不能費も含まれるため、私は店長の「三大管理可能費」である「売上」「原価」「人件費」、この3つの予算達成状況を評価制度の定量数値項目として設定することをおすすめしています。

なお、予算の組み方ですが、すべて各店の店長に任せて予算を組むやり方もありますが、会社全体として予算方針(ガイドライン)を策定していく方法もあります。

会社全体で予算組みすることで予算達成できる人材が育つ

会社全体で予算組みすることで予算達成できる人材が育つ

佐々木社長「会社としては全体で前年対比103%くらいの売上は達成したいと考えています。予算の組み方ですが、平日、休前日、休日等を加味して、1日ずつ予算を組んでいく流れになりますか?」

三ツ井「確かに地域イベント、前年データ、曜日データ等を駆使して、1日ずつの売上を積み上げ、最終的に年間予算を組み上げていくやり方もありますが、こうしたやり方は難易度が高いです。最初は、各店の店長に【自店舗の前年売上高×対前年成長率目標】を年間売上高予算として設定してもらい、その年間売上予算を季節指数などをもとに月次売上予算に落とし込んでみてください。さらに、その月次売上予算を日割り売上予算に落とし込み、店舗の日々の予算実績管理に活用していくやり方がよいかもしれません。

佐々木社長「わかりました。対前年成長率目標に関してですが、これは特に根拠はなく、各店長に数値目標として設定してもらえばよいでしょうか?」

三ツ井「いや、それだと絵に描いた餅になってしまいます。例えば、対前年成長率目標を3%に設定した場合は”売上アップ”をどのようにして実現するのかを考える必要があります。

3%の売上アップ金額を客単価で割ると、何名の客数を増やさないといけないかがわかります。そして、このアクションプランの策定と実現を上司がサポートしてください。こうした上司のサポートがあってこそ、予算は機能するのです。」

佐々木社長の会社では、3%の売上アップ実現に向けて2日間の「予算策定合宿」を行なうことになりました。この合宿には私も参加させていただき、各店の前年実績の分析や、客数アップに向けた「アクションプラン」を策定しました。

予算と評価制度は一見すると関係ないように感じるかもしれませんが、「予算達成できる人材を育成する」というのが評価制度の大きな目的でもあるため、予算組みも含めてしっかりと行なっていくことが重要なのです。

 

なお、今回のブログは下記YouTubeでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!

本ブログが少しでも飲食店経営者の皆様のご参考になれば幸いです。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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飲食店の評価制度①定量評価:評価項目の設定と運用のポイント