人事評価は①等級制度②評価制度③報酬制度でできている
人事評価は①等級制度②評価制度③報酬制度でできている|飲食店コンサルティングのスリーウェルマネジメント
皆さんこんにちは!飲食店コンサルティング会社スリーウェルマネジメント代表の三ツ井です。
前回のブログでは、100社の評価制度分析から見えた失敗の要因についてお話をさせて頂きました。
前回のブログはこちらからご覧ください。
今回のYouTubeはこちらから!| 飲食店コンサルティングのスリーウェルマネジメント
【事例】地方都市で大型和食店などを経営している佐々木社長
より実践していただきやすいように、私が実際にアドバイスした事例をもとに説明していきます(守秘義務のため、数字や名称などはアレンジしています)。
地方都市で郊外立地の大型の和食店2店舗と、繁華街の居酒屋業態を3店舗、仕出し業態を1店舗経営している佐々木社長よりご相談をいただきました。郊外の大型和食店の年商は1.2億円と1億円、繁華街の居酒屋は年商9,000万円、仕出し事業は年商1億円、合計で年商約4.1億円の飲食企業です。
佐々木社長「自社でもそろそろ評価制度を構築していきたいと思い、インターネットで『評価制度のつくり方』と検索したのですが、たくさんのサイトがあり、それぞれ考え方も異なり、何が正しい情報かよくわからなくなってしまいました。
また、資料等をダウンロードしたのですが、それからというもの、さまざまな会社から営業電話がかかってくるようになり、結局、評価制度の導入をやめてしまいました」
皆さんも、こうした経験が少なからずあるのではないでしょうか? 評価制度と一言でいっても、世の中にはさまざまな考え方の評価制度が存在します。さらに業種や、実際に働くスタッフの業務特性によってもマッチする評価制度は異なります。
このブログでは、できる限り現場のスタッフの方々の意見を取り入れながら構築していく方法をお伝えしていきます。なぜなら、そうでないとスタッフの納得を得られないからです。
佐々木社長「三ツ井さん、現場の意見を聞きながら評価制度をつくっていったら、どんどん給与が高くなっていってしまうのではないですか?うちの会社の規模では、そんなに高い給与は支払えないので、現場のスタッフの意見は聞かずに、会社側で評価制度を構築しないと大変なことになると思います」
三ツ井「ご不安はわかりますが、現場の方の意見を取り入れずに評価制度を構築すると、納得してもらえず、導入してから不満が続出する可能性が高くなりますよ。
人事評価は大きく分けて、①等級制度、②評価制度、③報酬制度と3つの要素で構成されています。社長がおっしゃった給与は③の『報酬制度』のことで、私がスタッフの意見を交えて一緒につくっていこうと申し上げたのは②の『評価制度』の部分なのです」
人事評価の3つの要素
ここで、人事評価を構成する要素に関して、改めて整理していきましょう。人事評価は、①等級制度、②評価制度、③報酬制度の3つの要素で構成されています。
人事評価がよく理解できないという方の多くは、まずこの3つがごっちゃになってしまっているケースが多いようです。
①等級制度
働くスタッフの役割や職務内容、能力などの基準をもとに、スタッフのランクを決定し、そのランクを見える化する制度です。
②評価制度
会社が求める目標や個人目標に対して、達成度を数値化し公平に評価することで、モチベーションや成長意欲を高める制度です。
③報酬制度
①等級制度や②評価制度をもとに、スタッフの給与や賞与、インセティブの支給内容を決定する制度です。
この3つに関しては、深く掘り下げていくとさまざまな考え方が存在しますが、ここではあえてわかりやすく簡易的に解説しました。まずは、この程度の理解で問題ありません。
佐々木社長「それでしたら、評価制度の部分に関しては、ぜひスタッフの意見を取り入れながらつくっていきたいです」
こうして佐々木社長の会社の評価制度構築に関して、当社でお手伝いをさせていただくことになりました。次のブログからは、実際に佐々木社長の会社で評価制度を構築していった事例をもとに、時系列で詳しくお伝えしていきます。
なお、今回のブログは下記YouTubeでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!
本ブログが少しでも飲食店経営者の皆様のご参考になれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。