「勤務待遇」と「働きがい」の改善ポイント
「勤務待遇」と「働きがい」の改善ポイント|飲食店コンサルティングのスリーウェルマネジメント
皆さんこんにちは!飲食店コンサルティング会社スリーウェルマネジメント代表の三ツ井です。
前回のブログでは「採用ブランディング」と「採用媒体選定」のポイントについてお話をさせて頂きました。
前回のブログはこちらからご覧ください。
今回のYouTubeはこちらから!| 飲食店コンサルティングのスリーウェルマネジメント
人材不足時代にやるべき2つのこと ②定着力の強化
次にお話するのは「定着力」強化についてです。
定着力を高めるというのは、人が辞めない会社づくりを行うことで、これは大きく「勤務待遇」と「働きがい」にわかれます。そして、この「勤務待遇」と「働きがい」を求職者に伝えていく活動が、前回のブログでお伝えした「採用ブランディング」になります。
◆競合他社に負けない勤務待遇を目指す
勤務待遇とは、「休日」「休暇」「残業時間」「給与」「賞与」などの待遇です。売り手市場ともいえる昨今の飲食採用市場においては、ひと昔前まではあまり見かけなかったような好条件の勤務待遇を打ち出す企業が年々増加しています。たとえ自社が「実際に働いてみたら、採用で競合となる他社よりも働きやすい良い会社」であったとしても、勤務待遇面で競合他社に負けてしまっていては、求職者に自社を選んでもらうことは難しくなります。
勤務待遇の強化には当然コストがかかりますが、採用媒体などで競合他社の勤務待遇をしっかりと調査・分析したうえで、自社の勤務待遇面の強みを磨き、採用媒体などでしっかり打ち出していく取り組みが重要となります。
◆働きがいの弱点を本気で改善する
私は、飲食店における働きがいとは「公平な評価」「誇り」「企業文化」「成長環境」の4つ要素から構成されていると考えています。最近では、勤務待遇とともに「働きがい」を強く意識する求職者も年々増加しています。
詳細については次のブログで詳しくお話ししますが、この4つの要素における自社の弱点、つまり「働きがいの弱点」を把握し、優先順位を決めたうえで本気で改善していく取り組みを行なっていくことが重要です。当たり前のことですが、働きがいの弱点は放っておいて自然に改善することは絶対にありえません。
皆さんは、「定着力が低い会社」、すなわち「勤務待遇が悪く、働きがいがない会社」で働きたいと思いますか? 当然ながら、答えはノーだと思います。
◆穴の空いたバケツになっていませんか?
ここまでお話しするとお気づきだと思いますが、皆さんがはじめに取り組むべきことは「定着力」を強化することです。定着力を強化せずに求人広告費をかけ続けるのは、穴の空いたバケツに水を入れ続けるのと同じなのです。
実際に、大手外食企業の経営分析を行なうと、コロナ禍で閉店した店舗数を増店させるべく成長戦略=出店戦略を加速させる動きが活発化しています。特に2 0 2 4年度からは、採用費予算も大幅に増強されています。
こうした状況の中で、中小企業が、資本力で勝る大手外食企業と採用費で正面から勝負をすることは容易ではありません。つまり、中小企業が採用費だけに頼ることなく人材不足を解消するためには、定着力=勤務待遇と働きがいを強化することでスタッフのモチベーションを高め、大手外食企業や競合他社に目移りしない、働く魅力のある飲食店=人が辞めない飲食店になるために、本気で取り組むことが何より重要なのです。
当社に寄せられる経営相談では、「ひと昔前までは、地域でも有名な〝人が辞めない飲食店〟だったが、昨今の働き方改革推進や労働環境改善の流れについていけず、気づいたら地域でも有名な〝離職率が高い飲食店〟になってしまっていた」という声が少なくありません。今後ますます人材獲得合戦が激化していく飲食業において、離職率が高い会社がどんどん負のスパイラルに陥っていくことは、皆さん想像に難くないかと思います。次回からは、離職率を下げ、人が辞めない飲食店になるための具体的な取り組みについて、事例を交えながらお話ししていきます。
なお、今回のブログは下記YouTubeでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!
本ブログが少しでも飲食店経営者の皆様のご参考になれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。