戦場での戦い方~その2~
皆さんこんにちは
飲食店コンサルティング
株式会社スリーウェルマネジメント
代表コンサルタントの三ツ井創太郎です。
前回から続編で書かせて頂いている「集中集客型閉鎖商圏」の戦い方の第二回です。
「集中集客型閉鎖商圏」とは簡単に言うと・・
・音楽フェスなどのフードブース
・繁忙期の空港内の飲食店
・オフィスビル内のランチタイム
・大学の学食のランチタイム
など、他の商圏(場所)に食べにいくという選択肢が取れず、来客が一極集中する商圏(ビジネスモデル)の事です。
先日行ったap bankフェスのフードブース
以前、私が立ち上げを行った中部国際空港(セントレア)のカフェレストランも「集中集客型閉鎖商圏」でした。開業の8か月前から現地に住み込み採用活動を始めた私。そんなに早く採用活動するの?と思われた方も多いと思いますが、空港内のあれだけ多くのテナントが同時オープンするとなるとかなり壮絶な人材争奪戦となります。
こうした人材争奪戦でポイントになるのは「臨機応変な募集時給変更対応」です。
募集開始当初は各社様子見で低めの時給で募集を出します。しかし、開業が近くなると同時に採用の焦り等から募集時給の高騰が始まります。こうした商業施設で複数テナントが同時開業する場合には、一次的に強烈な売り手市場となりますので、求職者は「時給」と「勤務条件」で応募先を判断します。その為、先ほど申し上げたように短期間で募集時給相場の高騰が起きるのです。
こうした中で大手のチェーン等は社内決済フローや近隣の系列店の時給等の影響で臨機応変な募集時給変更がし難い傾向があります。稟議書を何枚も書いて・・・なんて事をしている間に他のテナントにどんどん人材を持っていかれてしまうのです。
もうちろん上限時給の設定は重要ですが、こうした「集中集客型閉鎖商圏」の開業時においては、他テナントの動向を踏まえたフレキシブルな時給設定が必要です。
とは言っても「そんな高い時給はずっと払い続けられない」という企業様も多いと思います。
そこでよくとられる手法が「オープン時給制度」です。つまりオープン時は時給が高く、その後は通常時給に戻るという制度です。
例を挙げると「オープン時給1,200円 通常時給1,000円以上」といった打ち出し方です。
こうしたお話しをさせて頂くと「通常時給に戻した途端に人が辞めてしまうのでは無いか?」と思われる方も多いと思いますが、開業時に人員不足で地元のお客様から悪いイメージがついてしまうと、そのイメージを払拭するのは容易ではありませんので、開業時の人員体制は何にも勝る最重要課題です。また開業から3ヵ月位たつとお店も落ち着きシフト抑制をかけていくケースもあり、その段階での離職は必ずしもお店にとってマイナスとならない場合もあります。
次回は「集中集客型閉鎖商圏」におけるオペレーション構築についてお話させて頂きます。
経営者の皆様のご参考になれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。